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小・中学校の部活運営(4)

 「小・中学校の部活運営」というテーマで進めています。よろしければ(1)~(3)の分もお読みになって下さい。「バスケットボールの指導書」は書店にあふれているのに,「バスケットボール部の運営指導書」は目にしたことがありません。そんな部分に言及していくテーマです。

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 バスケットボール部における「高校・大学・一般」と「小・中学校」を比較すると,両者に大きな違いが三つあります。今回はその三つ目『ファン』と『保護者』の違いについてです。

 「高校・大学・一般」のチームは,「スタッフ,選手・部員,ファン」から成立しています。ところが「小・中学校」のチームは「スタッフ,選手・部員,保護者」から成立しています。ここで考えなければならないのは,「保護者」=「チームのファン」であるとは限らないということです。「保護者」=「自分の子どものファン」という事は間違いありません。
 スタッフや試合に出ている人から見ると「試合の応援」や「選手の輸送等を含むサポート的な裏方の仕事」は『当然のこと』ととらえています。保護者にしてみると『立場的に仕方なく行う奉仕』や『できればやりたくない仕事』と考えているので,人間関係に溝ができやすい状態と言えます。



 したがって,小・中学校のチームにおいて,自分の子どもが出場するメンバー(特にスタートの5人)の保護者は「我が子のファンであり,チームのファン」と言えますが,試合に出ない(出してもらえない)子どもの保護者は「我が子のファンであるが,チームのファンではない」ことが非常に多いのです。したがって,練習試合や招待試合が増えて試合に出るメンバーが固定化されている状態では,『チームは危機的な状態に近づいている』と指導者は考えていなければなりません。

 ところが,次の試合に向けて頭がいっぱいだったり,勝敗や成果の出来不出来で頭がいっぱいだったりするのです。もっとも,危険なのは「出場メンバーが固定化され,練習試合や招待試合で勝ち進んでいるようなとき」です。指導者は「自分の指導に自信を持ち,これが正しいチームの状態である」と認識してしまいます。その裏で,試合に出られない多くの子どもたちの保護者たちの不満が増大していることを見落としがちなのです。

 よく見かけるのは,祝勝会や反省会など「試合に出た選手個人を誉める」事です。本来は禁句です。試合に出なかった子どもの保護者が快く思いません。また,「これからも御協力お願いします」と監督(教師)が話したときに,試合に出る子の親が「そうだ!保護者もみんなで一致団結して・・・」的な発言をすると,表向きは盛り上がります。しかし,試合に出なかった子どもの保護者が快く思っていないのです。
 つまり「小・中学校」のチームでは「高校・大学・一般」に比べて,『試合に出せない子(子どもの立場では「出してもらえない子」)の保護者』に対する配慮が大変重要なのです。(保護者対保護者)の関係が悪化すると,最終的には双方の保護者からスタッフに対して不満が出されます。高校や大学・一般のチームのスタッフは悩むことのない悩みと言えます。

 私が行った対策をいくつか申し上げますと
(1)なるべく練習試合は組まない。その代わり「合同練習」は多くしました。信頼できる気心知れたチームにお願いし「3分のミニゲームを30本」とか「4分のミニゲームを20本」など・・・「すべての選手が練習試合をやることができたような気持ちにする」のがねらいです。
(2)宿泊を伴うような保護者の経済的負担が必要な招待試合では勝ちに行かない!つまり,すべての選手・部員を試合に出す(理想はだいたい同じ時間ずつ)ように心がけました(もちろん,すべての試合ではありません)。
(3) 普段の練習の質は極力高めるようにしました。へたに練習試合を行うより練習の方が力がつく・・・と,部員や保護者に思ってもらえるようにしました。練習の効率を良くし,ほぼ均等な練習量を保障しました。(教員は人事異動があります。異動後,真っ先に取り組む課題がこれでした。理想の状況になるまでは苦労しますが・・・。)

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コメント

読ませていただきました。
今日も保護者会がありました。
とてもいい強力体制です。

うちのチームは高学年と一緒に低学年も行動しています。
嬉しかったのは、大きな大会でも三年生を6年生と一緒にスタートで出してくれます。

点差が厳しい時は、長くは出られませんが、
よい経験させてもらっています。

投稿: やじゃりん | 2007年2月 3日 (土) 15時05分

 素晴らしい保護者会と,指導者の力量の高さが伺えますね。毎年この状態を保って行ければ最高だと思います。
 それにしても,3年生と6年生が一緒にスタートとはすごい。鍛えられますね。
 勉強になりました。今後もよろしくお願いします。

投稿: もんもん | 2007年2月 3日 (土) 15時29分

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